菊川市憲法9条の会アピール(2006.12.2 結成総会採択)
「菊川市憲法9条の会」アピール
広島・長崎の原爆投下をはじめ、5千万人の人命を奪った第2次世界大戦の教訓は、
「武力を国際紛争の選択肢にすべきではない」ということであり、この戦争で侵略を繰り
広げ、多大な責任を負った日本は、このことから戦争放棄と戦力を持たないことを規定
した9条を含む日本国憲法を制定し、アジアをはじめとする諸国民との友好と協力関係
も発展させ、戦後の日本の平和と繁栄を築いてきました。ところが、いまこの日本国憲
法を「改正」し、アメリカに従って、日本を再び「戦争をする国」に変えようとする動きがか
ってなく強まっています。具体的には、憲法9条を変えることを念頭にした、イラクへの
自衛隊派兵や集団的自衛権の容認、日本の先制攻撃や核武装論、現代の治安維持法
と言われる「共謀罪」新設法案、現行憲法を変えるための国民投票法案、そして教育基
本法を変え、子供たちを「戦争する国」を担う国民にしようとする動きなどがそうです。
こうしたなか、憲法9条を守ろうと、2004年6月に大江健三郎さん(ノーベル賞受賞作家)、
井上ひさしさん(劇作家・日本ペンクラブ会長)、加藤周一さん(評論家)、三木睦子さん
(三木武夫元首相夫人)、澤地久江さん(作家)などが「9条の会」を立ち上げ、「私たちは、
平和を求める世界の市民と手をつなぐために、あらためて憲法9条を激動する世界に輝か
せたいと考えます。そのためには、この国の主権者である国民1人ひとりが、9条をもつ
日本国憲法を、自分のものとして選び直し、日々行使していくことが必要です。それは、
国の未来のあり方に対する、主権者の責任です。日本と世界の平和な未来のために、
日本国憲法を守るという一点で手をつなぎ、『改憲』のくわだてを阻むため、1人ひとりが
できる、あらゆる努力を、いますぐ始めることを訴えます」のアピールを発表しました。
このアピールにこたえて、いまでは全国各地に約5千余の「9条の会」がつくられ、草の根の
運動が大きく拡がっています。
世界に誇れる平和憲法は、日本国民の宝です。私たちも「9条の会」アピールにこたえ、
「9条を中心とした平和憲法の改悪は許さない、憲法を守り、生かそう」の一点でつながりあ
う運動の輪を、ここ菊川市でも大きくひろげるため、「菊川市憲法9条の会」を結成しました。
次世代を担う若者をはじめ、国民が再び戦争の犠牲者とならないよう、憲法9条を守る行動に、
ご一緒に参加されることを、心から訴えます。
2006年12月2日 「菊川市憲法9条の会」結成総会